会議はこのような内容で構成されます。


記念講演
名古屋会議の開催意義ならびに会議テーマの根幹に関わる内容をふまえ、日本の知恵者を招き、講演いただきます。

基調講演
情報アーキテクチャーの世界的な権威が、情報の美をテーマに講演を行います。これをキックオフに、続くパネルディスカッションへとつないでいきます。

パネルディスカッション
情報の美とは何か、情報の品質とは何か、情報が氾濫する社会にグラフィックデザイナーはどのように本来の職能を発揮していくべきかなど、本会議のメインテーマを語るにふさわしい世界の気鋭が顔をあわせ、収穫ある討論を繰り広げます。

分科会
国内外のスピーカーが連日・複数の会場で、レクチャーや対話を行ないます。本会議のテーマ「情報の美」では、「分かりやすさ」「独創性」「笑い」という3つのルートに分かれ、それぞれスピーカーが多様な個性・立場からのプレゼンテーションや独自の理論を展開、会議の成果へと集約していきます。他に「アイデンティティ」「サスティナビリティ」「教育」というサブテーマを立ち上げ、世界各地からスピーカーを招聘。地域の独自性も浮き彫りにします。



「IT VISUALOGUE」は、ITを活用し、新しいセッションの形を提案するものとして企画され、本会議の中で実施されます。深澤直人氏によるIT VISUALOGUE 1と、藤幡正樹氏によるIT VISUALOGUE 2。それぞれのテーマ・コンセプトをご紹介します。


深澤の言う「情報」とはメディアとしてのものや会話でかわされる「情報」ではない。あなたが毎日その身体にしみ込ませている記憶の素のことである。あなたの身体はそれを十分に知っていながらそのことに気付いていない。身体の部位が記憶した情報の断片がデザインというものに変化するすべをあなたはこのIT VISUALOGUEでしるだろう。平たい情報の海のような都会で突出しようもない空気のような平凡がかたちに変化する様をあなたは体験する。自分の身体を含めたすべてを環境としてとらえることで、深澤直人は情報の意味を身体的文脈に変えていく。


このセッションは、メディア技術を駆使したパフォーマンスとゲストを招いてのディスカッションによって構成される。藤幡正樹は1992年よりGPSとビデオ機器を融合し たプロジェクトを世界各地で展開し、大きな反響を集めてきた。その試みは時間軸上 の異なった出来事を空間的に配置することで、複数の現実感(リアリティ)を並列的 (パラレル)に再現し、メタレベルの世界観察の状態を作り出そうとするものであ る。ここではそれをさらに発展させながら、凝縮された時間の中で「自分と他者」 「メディアとコミュニケーション」「時間と空間」「現実世界と仮想世界」といった 多様な問題点をパラレル・リアリティという切り口から体験的に提示していく。


総括シンポジウム
スピーカーならびに会議参加者が一堂に会し、名古屋会議の位置づけやその意義を総括します。

レセプション
ウェルカムパーティー/ガラディナー(本会議開催を祝うオフィシャルなディナーパーティー/会議と別会場)/フェアウェルパーティーなど、多彩な企画が会議を盛り上げます。